足跡の先に

今回のミッションは砂丘エリア



野営地は小高い砂丘の上にセッティング。


10m×250mの調査地を設定して、昼の12時から30分おきに夜中の0時まで観察するスケジュールを立てたのだが、これが大失敗だった。


調査は往復で500mかかるわけで、調査して戻ってくるとすぐに次の調査の時間が来てしまっており、全然休めない。

最初のころは、忘れ物したらキャンプにとりに行ったりと準備のためにも何往復もして、実際に調査を開始したら、気温MAX48.6℃。
そして、砂地を歩くのキツい。砂丘の砂は思いっきり砂浜の砂と同じく粒度が細かく、足をとられる。


途中でへこたれて30分を1時間に変えたものの、前半飛ばし過ぎたせいで途中で本気でグッタリして笑ってしまった。。。

この調査のために走り込みをして体力を準備してきたのだけど、まだまだだった。。

というか、実験スケジュールが無謀だと大変な目にあうとしみじみ思った。



そして、夜の調査は足元でサソリ達がうごめく。

チビさそりがちょっと大きくなっていた。大きくなった分、発見しやすくなったのかもしれないが、あっちこっちにいる。


サソリを見つけるたびに、

「イェーイ、スコォーピオーン」

と、無駄にテンションがあがるー

恐怖は時として、人を奮い立たせる。



ジーっと止まっていると登ってこられるかもしれない恐怖にかられ、足を交互に上げ下げしてサソリ対策をした。
足を動かすと、自然と身体が小刻みにゆれ、リズムを刻んでしまう。
手のフリもついてくる。


あぁ ラテン系の血がにくい。




これで余計な体力を消耗し、途中で調査をリタイアすることに。



疲労困憊で早々に寝ることに。



翌日、


早く寝ると、早く起きてしまうわけで、散歩。


毎度おなじみになってきたゴミダマが草についた朝露を飲んでいる。
中には砂だらけになってる個体も。

彼なりのカモフラだろうか?




野営地の足元はゴミダマの足跡だらけ。

昨夜もスパゲティだったので、においにつられてきちゃったのかしら。



散歩中、これまで見たことが無かった足跡を発見。
S字状の足跡を残す生物・・・・


ティジャニに聞くと、どうやらヘビらしい。

ヘビは特定危険生物らしいので、どこに居るのか把握しようということになり追跡開始。




ヘビとゴミダマの並走



50m先でもまだ続く。


どこまで行くのかしら?









ん?










えーと、












んん?









このベクトルは・・・・








行き着いた先。

来たよ、我々の野営地のモロそば。








えーーーーー こわいーーーー



スコップで確認するティジャニ。


ブッシュの中には直径5cmほどの穴が3つあり、そのうちのどれかに潜んでいるんだろう。
ちょうど、その日にミッション終了だったのだが、もう一日居たらヘビと対面できたかもしれない。


ヘビの進行方向は分からなかったので、もしくは、、、ここからうるさくて出かけていったのかも。

いずれにせよイヤン。



あぁ 道理でみんな野外調査しないわけだ、とちょっと納得。
とれたデータは宝物だ。


しみじみする傍らで、他のスタッフは裸足でそこいらを歩き回る。
ヘビもサソリもいるって教えたのに、無敵すぐる。



この話を所長のババに言うと、


「ヘビは水を求めて深夜徘徊する。ベットの脇に水を置いておくとヘビを呼んでいるようなもんだ。寝る時は必ず水場から離れること。そして、ベットは砂丘の頂上にセッティングするのがベスト。草原や木の周りもヘビが潜んでいるから」


と教えてもらった。


うん。マメ知識は先に教えていただけるとありがたいです。