今日は所長の若いころに砂漠で遭難した時の話を伺った。
14歳の時、友達と砂漠に出かけたところ、迷子になってしまったそうな。
手元にはたった1Lの水。
友達は野ラクダの乳を搾って飢えを凌いだそうだが、所長はそんなけがらわしいことはできないと飲まなかったそうな。
一日目は、歩けど歩けど、全然村に辿り着けない。
そこで、友達と二手に分かれて助けを求める作戦に出たそうな。
所長はさまよい続け、2日目にとうとう疲れ果て、喉の渇きに耐え切れなく、木陰で気を失ったそうな。
気付いた時は、車の中で、運良く通りかかった人に助けられたそうだ。
弱り切っており、回復するのに一週間かかったそうだ。
「あれは死にそうだったなぁ、いや、一度死んだんだ。今の人生は二度目なんだ」
と。
それ以来、砂漠に出かける時は、持って行けるMAXの水を持っていくようになったそうだ。
何が起こるかわからないのが砂漠と甲子園。
たとえ自分は水の心配はなくても、途中、誰かが困っていたら水を与えなくてはならないことになるかもしれないし、たった200km砂漠に侵入する時もMAX持っていくそうだ。
備えあれば憂いなし。
これからはMAXをこころがけよう。
あ 友達の行方を聞くの忘れた。
そして、砂漠での飲み水の節約の仕方を教えてもらった。
水が入ったペットボトルは日陰に置かず、日向に置くそうだ。
アツアツのお湯になってしまうのだが、こうすると必要以上の水を飲まなくなって節約できるそうだ。
冷たい水はガブ飲みしちゃうだろ?と。
そして、砂漠で水も持たずに2週間生き延びた伝説の男の話を聞いた。
その男は、まず野ラクダを殺したそうだ。
まず、ラクダの腹を裂き、胃にたまっていた水を飲み、その胃を水筒代わりに使ったそうだ。
昼間は地面に穴を掘り、ラクダの腹の中に隠れ、その穴でじっとして助けをまったそうだ。
10km歩けば水がある日本とはサバイバルが違うだろ?と笑顔の所長。
こーゆーー話を聞くと、ハカセのブログが近々終了してしまうと心配になるかもしれない。
しかし、そんな不安を払しょくする砂漠ルールがあるのだ。
それは、みんななるべく同じ道を通ることだ。
だだっ広い、なんの目印も無い砂漠でも、皆さまこぞって以前に通った車のタイヤの跡をなぞるように運転するのだ。
これを長年繰り返すことで道ができており、すぐに他の人が助けてくれるシステムができあがっているのだ。
自分のアフリカ滞在の一番の目標は、「生きて帰ること」。
このシステムの恩恵にあずからないことを願っているが、生きて帰るぜ。