サンタさんからの贈り物


クリスマスイヴの寂しさ達とどのようにバトルをするものか作戦を立てていた。


モーリタニアで薄着になってるサンタを狩りに繰り出そうとした矢先、携帯が鳴った。


はてさて、誰かしら?





「ウィー CNNのジョンだよ。クリスマスイヴを一緒に過ごそうぢゃないか。どっかレストランに連れてってくれ。ホテルに迎えに来てくれ。」




と、思いがけずクリスマスパーティーのお誘いを受ける。



私にはお抱えドライバーのティジャニがいる。

自分でも車は運転できるが、モーリタニアでは運転を自粛している。
だって、交通ルールがワケワカメなんですもの。


彼らのホテルまで行きたかったのだが、あいにくティジャニは床に伏しているので所長にお願いしたら別のドライバーを手配してくれることに。

(所長は多忙のため参加できず、申し訳ないと伝えられ、私が接待することに)



モーリタニアに来て8か月が過ぎたのだが、週末(金土)をフィールドで過ごすことはあったけど、街に出掛けるのは初めてだった。
(週末は研究所にひたすら引きこもってました。女子中学生よりも箱入りしてましたけど何か?)



ドキドキしながら夜の街へとレッツラゴー。




彼らのホテルに寄り、所長ご推薦のモロッコ料理のレストランへと。

店内もすっかりとクリスマスムードが漂う。
クリスマスツリー。


スペイン語で「メリークリスマス」


無造作っぷりが見事な天井からぶら下がった靴下。

なんだ。みんななんだかんだで、やる気やん。




本日の試合。

自分 vs 米人3人。


ホームでアウェイ。


人間、緊張したり警戒すると無意識のうちに腕を組んでしまうと言うが、終始、ラガーマンの集合写真時のように腕を組んでしまう自分。


とりあえず会話をして、打ち解けよう。

日本ではどんなクリスマスを過ごすのか聞かれたから、
・ケーキを食べなければならない。

カップルは一緒に過ごさなければならず、万が一彼氏が彼女をほったらかしにした場合、すごく怒られる。

などとソフトなところを教えておいた。
大嘘を教えるとCNNによって全世界に向けて発信される恐れがあったので自粛した。



ジョンは英語もペラペラなうえ、フランス語まで読めるので、メニューも説明してくれた。

せっかくだから、モロッコ料理を頼んでみようということで、「タジン鍋」を各自注文。


自分に十徳ナイフをくれた人だけは、ピザを頼む。



到着したタジン鍋。ほんとはトンガってるふたがついてたんだけど、店員に持ってかれてしまった。

すんごいグツグツ。

笑顔で言うけど、うまかった。
たまねぎをじっくりと痛めつけたソースにチキンがほどなく馴染んでおり、そこに得体の知れないスパイスが忍び込んでいたので、口の中で奏でるハーモニーにウットリ。




途中、女子サッカーの話になり、気まずかった・・・
アウェイ感たっぷりw




途中、店の奥にある通路に何人もの客が吸い込まれ、帰ってこないのが気になる。

「あそこ、なんだろな。やたらネオンが見えるんだけど」


みんな疑問に思ったところで、ジョンがジャーナリスト魂を発揮して突撃。



偵察に行ったジョン曰く、


「バーだったよ」



はてさて、お酒が禁止されているモーリタニアのバーではグラスで何を飲んでるのか気になり、尋ねてみた。
モーリタニア・イスラム共和国が正式なモーリタニアの名称でございます)


私「なぜ人々はわざわざバーに来て、コーラとか水を飲んでるのかしら?」


ジョン「いやいや、酒でしょ」


私「いやいや、モーリタニアではお酒飲めないっしょ」


ジョン「いやいや、ぢゃあ、店員に聞いてみるよ」



と、女子店員に聞いたら、酒が売ってるそうな。


なにをーーーー?! いいの? ねぇ いいの?
そんなことはともかく、お酒が飲めるかもしれないというステキな情報がクリスマスプレゼントになった。



ジョン「ビールだって飲めるさ。もちろんカクテルだってね」



ちょっと〜〜〜 早く教えてよね。
そういえば、このレストランはフランス大使館の目の前だったので、酒ありでも納得。


ま 足がないから自由に来れないんだけど、気持ち的に酒があるとないとでは大違い。



みんなで記念撮影。

女子は職権乱用して、業務用のカメラでこの記念撮影をしていた。
そのとき、女子に肩組まれたんだけど、、、 

女子に触られるの、、、嬉しかった。。。 キャッ


鬼門のクリスマスだったけど、素敵に過ごせて良かったわ。


サンタさんどうもありがとう。


みなさまもクリスマスの最終日を大いに過ごしてくださいね。