サバクトビバッタ注意報

現在のアフリカにおけるサバクトビバッタの発生状況を一言で説明すると、



危険



以下、FAOのバッタ対策本部より発表された最新のサバクトビバッタ情報です。



発生状況

オレンジはすでにサバクトビバッタの群れが発生し、被害を受けており、
黄色はこれから厳戒態勢をとらなければならない地域。





チャドでサバクトビバッタの群れが確認され、ニジェールとマリでも群れが形成されつつある。今後、サバクトビバッタの群れは北西アフリカへの移動が見込まれている。今年の夏は例年にない大雨により、発育・繁殖に適した好条件が整い、2世代進んだ。現在は雨は止み、植物は枯れ始めており、この状況はサバクトビバッタを一部緑が残っている地域に集中させ、群れを形成させる。



チャドでは、性成熟していない群れや幼虫の群れが確認されている。
ニジェールでは、幼虫と成虫が群れを形成している。
マリでは、治安の問題で調査が進んでいないが、同様の状況が見込まれる。
モーリタニアでは、一部地域で幼虫が群れを形成し、防除が行われている。


一度成虫の群れが形成されれば、チャド、マリ、ニジェールから西、中央、北部アフリカ諸国への侵入が予想される。
サバクトビバッタ被害諸国は只今より、高いレベルでの警戒をしなければならない。
アルジェリアリビアモーリタニア、モロッコは速やかに対策を練り、調査と防除の準備を進められたし。
チャド、マリ、ニジェールは引き続き全ての努力を注ぐことを継続され、より調査と防除を拡大されたし。


今後の見通し



10月12日付け FAO Locust Watchより
http://www.fao.org/ag/locusts/en/info/info/index.html




私の研究所の近況報告をいたします。
モーリタニアとマリとの国境沿いですでに防除が行われています。
残念ながら治安上の問題で私はそちらには出向くことはできず、ただひたすらサバクトビバッタを待っている状況です。



歴史上、干ばつの後の大雨がサバクトビバッタが大発生する確率が非常に高いと伺っており、今年がまさにそれに当たります。


全ては天候次第。


我々日本人がアフリカでサバクトビバッタが大発生したことを知るのは、大発生した後です。
どのような過程を経て、大発生に至るのか、
それに伴って何が起こるのか、私たちは詳しく知りません。

絶好の場所にいる地の利を生かし、この目でしかと見届けたいと思います。



そして、それを皆様にお知らせするのが私の務め。
引き続き、近況を報告していきたいと思います。