帰国(旧タイトル:凱旋)

調査に行っていたチームからお土産をもらいました。


一年ぶりの天然のサバクトビバッタです。








ところで、
日本国においてサバクトビバッタの研究を最初に行ったのは私ではありません。


最初にサバクトビバッタ問題に着手した研究機関があります。
その研究機関こそ、国際農林水産業研究センター(通称、JIRCAS(ジルカス)。
http://www.jircas.affrc.go.jp/index.sjis.html


先日の論文の共著者の中村先生が属する研究機関です。



今から約20年前、JIRCASはケニアにある国際的な昆虫の研究機関のICIPE(イシペ)と共同でサバクトビバッタ研究を行っていました。5年間でプロジェクトは終了したそうですが、そのプロジェクトに参画していた人こそ、中村先生であります。


私がモーリタニアに渡ってからJIRCASとモーリタニア国立サバクトビバッタ研究所は共同研究を行うことになり、サバクトビバッタプロジェクトが始動しました。


お互いの持ち味を生かして、新規のサバクトビバッタ防除に関する技術を開発することが最大の目標です。
先日の論文を準備するのに中村先生に助けていただいたのは言うまでもありません。







そのJIRCASが11月28,29日に茨城県つくば市にて国際シンポジウムを開催しますが、
そちらに当研究所の所長を講演者として招待していただくことになりました。



IRCAS国際シンポジウム2012
「リスクに強い食料生産システムー開発途上地域の農業技術開発の役割」

http://www.jircas.affrc.go.jp/event/s20121128.html







というわけで、凱旋いたします。
と言っても、私は所長よりも一足早く帰国する予定です。



今回の日本滞在中に、外務省アフリカ第一課、在京モーリタニア大使館を訪問し、
サバクトビバッタ問題について協議する予定です。


ここ数年のうちに歴史的なサバクトビバッタの大発生が予想されています。


来たるべき日のために、今、動かなければなりません。


皆さまのお力添えが無ければ到底成し遂げられるものではありません。
何卒、ご理解とご協力のほどをどうぞよろしくお願いいたします。



*注
凱旋とは、「戦いに勝って帰ること」の意でした。
まだバッタと闘ってもいないのに「凱旋」とは何たることか!
ということで「帰国」にタイトル変更しました。