バッタ博士はアフリカ開発会議 (TICAD V)を応援します!


紅白歌合戦MISIAさんがナミブ砂漠から中継で素晴らしい歌声を届けてくださりましたね。


自分もYOUTUBEで拝見したのですが、歌声も映像もクリアで驚きました。
素人が砂漠で撮影するとこうなるのでなおさらびつくりです。

しかもアフリカのチビっ子たちを大人しくさせていたのがスゴイです。

写真一枚撮るのにも一苦労なのに。





「今年、6月、横浜でアフリカ開発会議が開催され、MISIAさんがオフィシャルサポーターを務めます」と紹介されたのですが、この会議は日本とアフリカ諸国との友好関係を深める最も大きなアフリカ関係の会議です。


TICAD V
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/ticad/tc5/index.html

http://www.ticad.net/africa/





私事で恐縮ですが、


バッタ本もアフリカ開発会議(TICAD V)のオフィシャルサポート本になります!

孤独なバッタが群れるとき―サバクトビバッタの相変異と大発生 (フィールドの生物学)

孤独なバッタが群れるとき―サバクトビバッタの相変異と大発生 (フィールドの生物学)





この流れは先日の一時帰国がきっかけでした。


ババ所長の来日を機に外務省アフリカ一課の福原康二外務事務官とお会いし、
東京にある在京モーリタニア大使館を表敬訪問し、
モーリタニア特任大使のンガム大使とバッタ問題について会談してきました。

(右から、福原外務事務官、ンガム大使、ババ所長、私)



奇遇にもンガム大使はババ所長のご友人!
東京で会うとは!と盛り上がっておりました。


TICAD Vの広報を担当なさっておられる福原外務事務官とはモーリタニアで以前お会いしておりました。
著書を差し上げたところ、アフリカ関係者に本会議を広く紹介していただくことを切望されていることを知り、
私もこの本を通じて微力ながらも本会議を応援できればと思った次第です。


重版から帯を一新し、TICAD Vのロゴが加わりますのでお楽しみに!


ちなみにババ所長が招待していただいたJIRCASの国際シンポジウムもTICAD Vの公式サイドイベントでした。

つくばの国際会議場の前にて




IRCASの岩永勝理事長にターバンを巻きつけにかかるババ所長。



ババ所長が動くと、、、、

局所的モーリタニア




自分としては、せっかくモーリタニアにいるので、日本とモーリタニアがもっと仲良しになればいいなーと思ってちょうど活動を始めたところでした。




先日、志賀あけ美さんという方にモーリタニアでお会いいたしました。志賀さんのホームページが現在閲覧できるもので最もモーリタニアの情報が満載で私も渡航前には大変お世話になりました。
モーリタニア・砂漠の国へようこそ
http://www.mauritania-jp.com/


志賀さんは語学のスペシャリストで非常に熱心に日本とモーリタニアの友好関係を築き上げられておられ、日本―モーリタニア友好協会で事務をしておられます。


こちらの協会はモーリタニアで医療を中心にしたボランティア活動を行っております。
http://jmfa.main.jp/


現在、モーリタニアに滞在している日本人は10人を切っており、
大使館関係者以外では、JICAの漁業専門家の小木曽さん、国連の難民支援の上野さんとバッタ博士の私だけです。


日本人代表でせっかくこっちに来ているのでバッタ研究を通じて何かできればと考え、私も協会に入会し、勉強させていただくことになり、こちらも先日の帰国の際に会員の皆様とお会いすることができました。

サバクトビバッタ博士との夕食会」
http://jmfa.main.jp/report_20121122/


みなさまのモーリタニア通っぷりとモーリタニア愛に驚きました。



バッタの調査に行くだけでも色んな人達に会えて、
お茶を一杯ご馳走するだけで、
「オマエのためにヤギ料理作るから夜に食べにこい」
と、貴重な財産を気軽に提供しようとしてくれます。


親切にしてもらうと親切にしたくなるのが人情ですよね。


自分を見て大勢のモーリタニア人は、「あぁ これが日本人なんだな」と印象をもってしまうので、いきなり殴りかかったり、脱いだりするわけにはいきません。
日本人の印象を私が握っていると言っても過言ではなく、いつも日本人代表として恥じぬ振る舞いを務めております。
(こんな大事を変態にまかせるのは大いに不安でしょうが)


自分は全力でバッタを研究するのに何ら変わりはありませんが、その研究活動を通じて色んな方面で貢献できたら楽しそうだと思ってます。



これが、今年の二つ目の抱負として「友好」を掲げた理由です。





現在、アフリカではサバクトビバッタが各所で発生し、危機的状況に陥っています。


オレンジのところが特にヤバい場所です。


こちらは、先日、私がモーリタニアで撮影したものです。

笑うくらい大量のサバクトビバッタに不謹慎ながら笑顔がほころびました。


FAOに報告したところ、関係者に一斉配信されました。


30か国近いバッタの被害国は2週間おきにFAOにバッタの発生状況の報告をすることになっています。
今までは文字で行われていたのですが、このYouTubeを使った報告方法がとても良いとのことで今月から新しく採用されることになりました。
担当のキース・クリスマン博士から「でかした!コータロー」と褒められました。 エヘヘ


ささいなことが役に立ち、嬉しいのですが、まだまだ工夫できるところはたくさんあります。
そして、本職の研究の方でもようやく活躍できそうです。


恐縮ですが、これまでの歴史を変えるつもりでアフリカ仕様の名前に改名しました。
アホですが、ヤル気満々です。




ところがどっこい、来年度から研究費はあるものの無給になります。 プスー

クマムシ博士の堀川大樹氏も自身のブログで若手研究者の研究資金の獲得について言及していますが、
研究者が自立して研究活動を続ける方法
http://d.hatena.ne.jp/horikawad/


私もまったく同じ状況です。
今回の本の印税が一日でも長くアフリカに留まるための貴重な資金源になります。


夢の印税生活ではなくて、夢のための印税生活です。



今回の本のタイトルは「孤独なバッタが群れるとき」ですが、

次回作「孤独なバッタが群れたとき」

を皆様のお手元に届けられるように、希望を胸に、バッタと闘ってきます。


堀川さんともメールでお互いにこの苦境をなんとかして生き延びようと励まし合っています。


やりたい研究をやるというワガママ言っているので、当然苦労するのは当たり前です。
本当に皆様の支えがないと前に進めない自分が情けないですが、
それでも研究したいので、我々はやります。


今後とも、どうぞ皆様のお力添えをよろしくお願いいたします。



(PS.ようするに、今回のブログは壮大な本の宣伝でした)