最近チーム内の規律が乱れつつあり困ってます。
40℃オーバーの昼過ぎはお昼寝タイムになっているのですが、
なんか、ドライバーのティジャニとコックのシェフが怪しいんです。
最近、やたらイチャついてるように思っていたのですが、
ふと目を開けると、また二人の体勢が変わってるし。
良く目をこらして見ると、
手がぁ〜 手がぁ〜
うわぁ〜〜〜
これはもう完全なるラブハプニングでしょう。
この中途半端な手のつなぎ方とか恥じらい感丸出しで
どんだけ初々しさエンジョイしてんのよ。
チーム内恋愛禁止にしたほうがいいのだろうか?
これにモハメッドや万が一自分も絡んできたら話がややこしくなり、
チーム崩壊の危機だ。
どうしたらいいのだろうか?
今、リーダーとしての資質が問われている。
気温が下がってきたので、キャンプの側でバッタ観察していると、調査に行ってた別のチームが、キャンプの側でバッタの集団を見つけたから案内してやるからついて来いよ、と。
ドライバーのティジャニを探すと遥かかなたに。
あれー 困ったなぁと思っていたらモハメッドが、
「ボクがティジャニのとこまで運転するよ」
と。運転できんのか?そんなの初耳だし。
信用してとりあえずティジャニの元まで行ってみるとトイレットペーパ―を握り締めていた。
「ティジャニはトイレで忙しいようだ。近くだからボクが運転するよ」
心配を胸に秘め前の車の後をついていく。
前の車のタイヤの後どおりに運転すれば砂に埋もれることはないので、ひたすらフォローするのが鉄則だ。
キャンプから2km離れたところに隠れバッタ集団発見。
別のチームはまた調査に出かけ、うちらはそこいらを探索。
なかなかステキなスポットなので後でまた来ることにし、ひとまず戻ることに。
そこでモハメッド君がやっちゃった。
Uターンしようとして危険地帯の砂にダイブし、ハマった。
タイヤの回りの砂をかきだすもどーにもならず。
砂漠ではこのシチュエーションが一番怖くて注意していたのだが。
とりあえずティジャニに携帯で電話して来てもらうことに。
(なぜか電波がある地帯で助かった)
「ボクが近くまでティジャニを迎えに行ってくるよ」
と言い残し、キャンプの方角に歩いて行ったのだが、2つ砂丘を越えた所で右手に何か持って戻ってきた。
「どーした?」
と聞いたら、
「クツ拾ったんだー♪」
「今は激しくいらんわー!!!」
そりゃ誰もいないはずの砂漠でクツ発見したら驚くさ。
でもさ、でもさ、わざわざ職務放棄して戻ってくることないだろ。
何そのすんごい幸せそうな笑顔。
まぁ モハメッドの嬉しそうな顔から察するにどうやら事態はそれほど深刻ではなさそうだ。
ティジャニはさすが、スペシャリスト。
砂漠運転歴20年は伊達でない。
ソッコーで安全地帯にリカバリーできた。
モハメッドがシリアスな顔で、
「いいかコータロー。今後、砂漠での運転は全てティジャニに任せよう」
と。うん。それがいいと思うよと快諾した。
ちなみに何回砂漠の運転したことあるか聞いたら、今日が初めてだったそうな。
キャンプに戻ろうとするとにわかに雲行きが怪しくなってきた。