モーリタニアの恋愛事情

「あ“ぁぁぁ”ぁ〜」


これはティジャニが性的な欲求不満をあらわにする時に発する野太い声だ。




現在、妻のマリアンはモーリタニアの南にある実家にミルクを飲むために帰っている。

この時期、大勢のモーリタニアの女性はミルクを飲むために南下するそうだ。
一日に14Lものミルクを飲むそうな。
4Lの間違いでは?と何度も確認したが14Lと言っていた。


モーリタニアには「ガバージュ」という強制的に女子にミルクを飲ませて太らせる習慣があるそうな。

「ふくよか=金持ちでたくましい」という方程式が根付いている。
政府がガバージュは危険だから止めるようにとおふれを出しているものの、ミルクを飲むことがモテると信じてやまないモーリタニアの女子は未だに多いそうだ。


昔は歩いて移動したり、労働していたので、たくさんミルクを飲んでも問題はなかったかもしれないが、現在はテレビ見て寝っ転がったり、車使って移動したりするから、巨大化するレベルがパないらしい。



ドライブ中、
「女が必要だ。女が必要だ」
とうなりをあげる。


「女性は大きくなる必要はない。ミルクも首都のヌアクショットのスーパーで売ってるからわざわざ南下する必要ないのに・・・・」
とさみしさから来る怒りをぶつけてくる。






「南下するの知らないで結婚したの?」
と聞くと、あまりディスカッションをせずに結婚したそうな。


さみしいだけではなく、南下するための交通費もけっこうかかるのでそれも問題らしい。


ミルクは首都にもあるからこっちに来いというティジャニと
ミルクは南で飲みたいから行きたくないというマリアンの意見は平行線をたどり、とうとう離婚問題にまで発展してしまた。

マリアンがあんまり言うことを聞かないからティジャニが携帯の電源を切ってシカトかましてたんだけど、用事があってマリアンにかけようとしたら、今度はマリアンが電源を切っていて、その理不尽な対応に怒っていた。



そして、昨日。相談があるからと言われ話を聞くと、

「マリアンと別れたら、すぐに女が必要なので、給料の2ヶ月分を前貸りさせてほしい」

と。私としてはマリアンに色々サポートしてもらったので、非常に複雑な心境だ。


なんでそんなにお金が必要なのか尋ねると、

「女を準備するにはお金がいる。結婚式するにもお金がいる。だからお金を前借りさせてほしい」



相手もまだいないのに結婚の準備とは・・・・
そんなこと可能なのか聞いたら、


「ティジャニは女をつかまえるスペシャリストだ」
と武勇伝を語ってくれた。

友達と二人でナンパして、友達が女に声をかけたらビンタされたので、
ティジャニが難攻不落の女子に挑んだらビンタされた話とか。

自分が声かけた女子を友達に譲り、その友達が結婚した話とか。



甲斐性が無いのならば、色々と我慢しなければならない気がするのだが、熱い衝動は抑えられないらしい。


お金を渡せば、すぐにでも次の嫁を見つけそうだった。
ちょっと頭を冷やしてほしいので、お金なくて困ってるからちょっと2ヶ月は難しいなぁと嘘をついた。
そして、まずは二人で話し合わないとイカンよ。と。


モーリタニアではMAX4人まで嫁をもてるのだが、ティジャニは現在2人嫁がいるので、
そんなに女子と一緒にいたかったら3rd嫁をただ作ればいい気がするのだが、自分が養えない以上に嫁を持つことは禁止されているらしい。

今の心情としては、マリアンを切って、新しい嫁ゲットしたいらしい。
女子は1人の旦那しか持てないので、相手選びは超重要だ。
マリアンもさぞかし、悩んでいるだろう。


えげつない恋愛だが、自然の摂理なのか・・・
コメントのしようがない。


できることなら、モーリタニアの女子ではなく、別の国の理解ある女子がいいそうだ。

他のワーカーも女がらみの問題で悩んでいたらしく、今日は仕事せんとずっと話し込んでた。




「おぅ。オレは半年間、女子と話すことなく生きているんだぞ。親にも友達にも会えずに生きてるんだぞ。2ヶ月間嫁に会えなくてもティジャニは他の女子とも話してるから問題ないだろ」

と言ったら、


「オレはずっと女と一緒に生活してきたから女なしでは生きていけない」

と返された。



ちくしょう。オレだって人間と恋してぇよ



マリアンもマリアンでそんなにミルクが飲みたいのか?

恋愛事情も引き裂く魔性のミルク。 

おそろしい。




10日もブログ更新せんとご心配おかけして申し訳なかったです。