謹賀新年


あけましておめでとうございます。


紅白楽しかったですか?


おせちは美味しいですか?


人間と会話するのは楽しいですか?



そうですか、そうですか。


お正月をもっと楽しんでいただけるように今回のブログは万人受けするであろうコンテンツを準備いたしましたよ。
どうぞこのまま読み進めてくださいな。





私の主な業務内容はサハラ砂漠で野宿しながらサバクトビバッタを観察することです。


しばしばバッタ以外の動物もやってきます。



今日も何かやってきました。

遠目には見たことない生物です。









「ちわー」
三河屋のサブよりも気軽にラクダ使いが侵入してきました。
手招きしたわけではありません。



モーリタニアでは知らない人にもお茶を振舞う習慣があります。
とても献身的で友好的なのです。


我々もお茶を入れてもてなしていると、、




また来た。



調査基地(テント)が砂漠のスターバックスと化します。



ラクダをまじまじと観察できる絶好のチャンスなのでウェルカムです。

(後ろが我々のテントです)




物珍しそうにラクダを眺めていると乗せてくれることに!!
この背の高いラクダにどうやって彼らは乗っているのかずっと疑問だったのですが、ようやく解けました。


こちらをご覧あそばせ

(ティジャニ撮影)


ラクダ使いは、ラクダに「お座り」を仕込んでいたのです。


何事もやってみないとわかりません。

実際に乗馬してわかったこと。
ラクダから落馬して死ぬ可能性はゼロではない」

ティジャニが注意をうながすわけです。


二段階で立ち上がるのでかなりしがみついてなければふっとばされます。
超楽しい。




で、

やっぱ生物として気になるわけですよ。

頑固な鼻水垂らしてるし。


ちょっと部位ごとに観察してみましょう。
ケツ

しっぽフリフリです。



前脚。

物理的にダッシュ禁止されています。
モーリタニア人は拘束プレイヤーであることが発覚いたしました。
砂漠の真ん中でこの状態の野良ラクダを見ることがあるので、きっと彼らは脱走してきたのでしょう。


着席時

きれいに足が折りたたまれております。




後ろ脚。

何この関節?
複雑すぎてどうやって座ってるのかわからん。



んで、ふと耳穴をのぞいてみると「おでき」ができてるじゃないですか。

ん?



ずいぶんとツヤツヤしたおできに毛が生えてますね〜〜




もしかしてっ!!!



せつこ! これおできとちゃう!


以前、砂漠を歩いてたヤツだ!

(キララダニという名前だそうです)



親指の第一関節くらいの大きさなのですが、ほぼ耳栓。







やっぱさ、健全な成人男性として一匹見つけたらいっぱい見たくなるじゃないですか。


「毛の薄いところに大量にいる」と仮説を立てました。


この仮説を検証するために間髪入れずに股にズームイン!!!



ウホッ いいイボイボが!!




さらにデジタルズームをしましょう。



タイトル「実りの秋」

(注:決して嫌がらせのつもりではございません。温かい正月をお過ごしの貴方へ私からのお年玉ですよ)










さてさて、
今年の抱負の前に、今度の4月で海外学振の二年間の任期が切れ、給料がなくなります。


えぇ 社会人として残念な無収入になります


先日、頼みの綱の貯金の残高をお母さんに聞いたら100万円切ってるそうです。
いやー やってしまったッス。アハハー


今年一年間はモーリタニアに残るつもりでいたので、ちとキツイ。


ほんとね、「いきなり黄金伝説」の一ヶ月一万円生活をまじまじと見ておけば良かったと後悔しています。
出演者たちはどうやって奨学金の返済や、健康保険、国民年金の支払いなどを一ヶ月一万円でやりくりしていたのかもっと勉強しておくべきでした。



去年は大干ばつでバッタがいなくなるし、
今度はバッタがいるのに経済的に調査できない事態に・・・



なると思いきや、救いの神が!





国際農業研究協議グループ(CGIAR)と連携し、農林水産省国際農林水産業研究センター(JIRCAS)に委託した「国際共同研究人材育成推進・支援事業」の特別研究員に採用され、研究費を頂戴してさらにもう一年モーリタニアでバッタ研究を続けられることになりました!



ようするに、世界に通用する研究者になるためのトレーニングなのです!
(無収入になるので精一杯カッコつけてみました)



貯金100万円を丸々生活費に使えて、研究できるわけです。
ありがたや〜 ありがたや〜
おかげさまで目一杯バッタ研究することができます。 超燃えるッス。


これもひとえに皆様が応援して下さったおかげでございます。


この恵んでいただいたチャンスを最大限利用して、慎んで暴れさせてもらいます(法の範囲内で)!



ということで今年のテーマは、
「逆襲 & 友好」
です。




今年も引き続きアフリカから33歳独身男性アフリカ滞在記をお届けいたします。
心が荒れることが予想されますので、閲覧にはご注意したうえで、ご愛顧のほどよろしくお願いいたします。




PS
メレ山学長が先日の昆虫大学の卒業論文を発表されました。
私の苦々しいブログとの雲泥の差をご堪能あそばせ。
http://d.hatena.ne.jp/mereco/20121229/p1#seemore

最後の最後まで素晴らしい仕事を成し遂げたメレ山学長に敬意を表したいと思います。
ほんとね、彼女のコーディネート力と献身的な行動力はすごかったッス。
虫を見て喜ぶ彼女の笑顔はモナリザと見間違うほど美しかったです。

オオゴマダラの写真撮ろうとしてうっかりメレ子氏も撮影してしまいました)



(小松氏の写真撮ろうとしてうっかりメレ子氏も撮影してしまいました)


すんげー嬉しそうだし、すんげー真剣だし。

やっぱ虫好きを引っ張るリーダーの虫好きっぷりは病的でしたよ。
そりゃーみんなついて行きたくなるわ。
オレなんかご自宅までついて行きたいレベルっすよ。



途中から混ぜてくださったこと、心から感謝したします。


ただ、
彼女の大々的な暴露(アカデミックハラスメント)のおかげで「謹」って漢字にトラウマを覚えました。
毎年、「謹賀」の文字を見るたびに苦い思い出がぶりかえされることでしょう。