残念シリーズ

「荷物が届いているので、郵便局まで取りにきてください」


と、電話をもらった。



そう。実家から救援物資を送ってもらっていたのだ。
4ヶ月経ち、持ってくるのを忘れたものや、モーリタニアでどうしても手に入らないものをアマゾンで購入して、
まとめて送ってもらう作戦に出たのだ。



20kgで48000円の送料。それに関税。
送る商品のフランス名と値段を書き込む作業が待っていたのだが、親父にお願いして苦労をかけた。

高いが致し方ない。全ては研究のためだ。


郵便局に行ってみると、今日は責任者がいないから、荷物を渡せないそうな。
え?今日取りに来いって言ったよね?
首都の一番でかい郵便局で、責任者がいないから荷物を渡せないってどーゆーことよ?


おばさんは今日は無理の一点張り。
若い人がこっそり責任者の電話番号を渡してくれて、電話したら、昼過ぎに来るとのこと。
早いとこ荷物を受け取りたかったので、街で時間を潰すことに。


モーリタニアの市場の風景を。

市場。



女子の民族衣装


サンダル



怪しい粉(女子の化粧品店)




なにぃー ドンキの商品発見。これは心強い。




男子の民族衣装。




歯磨きの木を削って売る職人。


一時間潰して郵便局に戻ってみるとまだ来ていないとのことなので、しばし待つ。



あーーーー あちーな。
なんでこんなにもモーリタニアは暑いのか。
つか、待合室がやたらムシムシと暑い。


汗をふきながら、ふと壁を見た瞬間、原因がわかった。




エアコンの室外機 in 待合室

エアコンの室外機がなんでココに!!!
お客様のこと完全度外視。自分たちだけ涼しければいいのか?



なんつー。


自分がティジャニに文句つけると、
他の待ってるお客さん達がブーブー文句を言い始めた。
皆、不服に思っているらしい。



しばらくすると責任者登場。
そして、残念なことに荷物の受け渡しをゴネる。
証明書を見せろとのこと。

いやいや、日本から荷物を送ってもらったのに、どーやって証明書を先に受け取れるのよ。
郵送してもらえってか?


苦笑いしながら、対応。パスポートも持っていき、同じ名前だろと主張してもガンとして聞かず。
うちらがもめてるのを見て、後ろのジェントルマンがそれで問題ないだろ、なんで渡してやらないんだと抗議してくれた。

そしたら、自分だけ個室に連れて行かれ、何やら計算し始め20100ウギアを要求された。
めんどくさいので渡したら、彼はすぐに自分のポケットに入れ、領収書も渡さず、部下に荷物を渡してやれと言ってくれてようやく荷物を受け取れた。


ティジャニに聞いたら、まず荷物の渡すのを拒否するそうだ。いつ来ても今日はダメと断る。
そして、向こうがねだってきたら、緊急に渡すのは特別にお金がかかると説明し、お金をとって、渡すらしい。


これが彼らのやり方らしい。


いつもは2000ウギアらしいのだが、10倍ふんだくられた。


腐ってる。


腐ってやがる。


ナウシカに登場する巨神兵よりも。。。





今回は自分の名前を受取人にしたので、このようなことが起こったのだが、受取人を現地の人にすれば、300ウギアで済むらしいので作戦を替えることにした。


一つ勉強した。



腹立つとはいえ、荷物が無事に手元に届いたので、満面の笑みで開封する。
おぉぉ 欲しかったアイテム達との出会いに笑顔がこぼれる。

親は、わずかな隙間も作らず、且つクッション材の代わりにインスタントラーメンを入れてくれた。



そして、異変に気付く。


あれ? チャルメラの中身がカラなんだけど・・・・


まさか、実家は家計に困っており、カラのチャルメラをもクッション材の代わりに使ったというのか?


そこまで困窮しているというのに息子はバッタ採りにいそしんでいたというのか。


自分はなんて親不孝な息子なんだ・・・・


しかも、黒い麺も混ざっている。
明星は自分が日本から離れたわずかな間に往年のスタイルをマイナーチェンジしたというのか?


一体日本で何が起きているんだ?





色んな不安にかられ、荷物を全て取り出すと、段ボールに穴発見。
そして底には、チャルメラチキンラーメンの食い残しと、バラけてしまった綿棒、そして黒い塊。


これらの要因を頭の中の方程式に入れ、計算した結論はコレだ。








「ネズミが食った」



おそらく、偶然傷ついたダンボールの隙間から入り込み、食い荒らしたのだろう。
良く見て見ると、他のクッション材にもかじった跡がある。
黒いのは糞だ。
きっと居座って食べていたのだろう。



オレのチャルメラチキンラーメンが・・・・(泣)


ちくしょう。ネズミは黙ってチーズ食ってろ!チーズ。


親がせっかく入れてくれたというのに。


輸送される途中で食われたとみたが、保管体制に疑問を抱くと同時に段ボールがダメだったか・・・

クッション材は、匂いだけ嗅ぎ、泣く泣く捨てた。。




ネズミに対する憎しみをドラえもんと分かち合える世界一の男になった。