バッタ防除のために・・・

今日はFAOから来ているKeithさんと一緒にバッタ研究所の殺虫剤を保管する施設を見学させてもらえることに。
バッタを防除するためには、大量の殺虫剤が武器として使われるのだが、殺虫剤は人畜に有害であり、汚染の心配があるため、殺虫剤を保管する施設は街から離れた場所がベストである。

街から離れると、すぐに砂漠地帯が広がっており、
ランドクルーザーでなければとても走ることはできない道のり。
途中、砂にはまって身動きがとれなくなってる車がいて、ドライバーが助けて欲しそうなジェスチャーをしたのだけど、自分の方のドライバーは無視して車を走らせた。
きっと見えなかったんだろう。

しばらく行くと、鉄条網が張り巡らされているエリアに辿り着き、その入り口にバッタ研究所の看板が見えた。
そこからさらに500mほど先に施設があった。

どこぞの金持ちの家で、門をくぐったのになかなか屋敷が見えてこない時の心境に似ていた。
部外者から施設を遠ざけたいので500m離しているそうな。


施設に入る前に、マスクを手渡される。

施設には、殺虫剤(Insecticide)を入れたドラム缶が大量に並べられており、厳重に管理されていた。


施設は870,000ドルかけて1年前に建てられたもので、それまでは街の何箇所にも分散していた保管場所を今回一箇所にまとめたそうだ。


施設の入り口には危険度をアピールするイラストが。

アラビア語もフランス語も分からないのだけど、イラスト見るだけで危険なニオイが伝わってくる。
イラストの力は偉大だ。

人々の安全を考え、街から離れたところに保管場所を建てたため、電気と水道がまだ通ってなく、
自家発電で電力を補っていてすごく不便みたい。
火事になったら一環の終わりと施設管理者が悩んでいた。


殺虫剤の安全な輸送のためにも街までの道路を建設する必要があり、まだまだ問題はあるそうだが、かなり力をかけて立派な施設を建てている印象を受けた。
この施設は、ここまでしないとバッタを防除できないことを物語っているのだろう。
これから直面するであろうバッタ防除の問題は、自分が考えている以上にとてつもなく大きい気がしてきた。