「3m歩くと5匹のバッタ」中編

続き。


オアシスを後にし、草原を疾走。
すると、井戸発見。


なにやら井戸の周りでうごめいている。


んんん?

おいー ゴミムシダマシの群れだ。


モゾモゾしている




この虫の仲間は砂漠を代表する虫で、とてもユニークな方法で水分を得る。
霧が立ち込める日は、尻をあげて、前傾姿勢をとると、身体にまとわりついた水分が前方の口にしたたり落ちてくて、それを飲むそうな。

Water capture by a desert beetle
Nature 414, 33-34 (1 November 2001) | doi:10.1038/35102108
(natureと契約してないからアブストしか読めない。)

もっともそのゴミムシは身体にトゲがあるそうなのだが、こいつらはトゲが無い。
別の方法で水分を獲得しているんだろうな。


例えば、井戸の水を飲んだり・・・・とか。



いっぱいいるのでとりあえず、乱獲しておいた。

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余談だが、昆虫には「ニセ○○○」、「○○○ダマシ」、「○○○モドキ」などという、心外なネーミングをつけられている者たちがいる。このゴミムシダマシもその昆虫の一つだ。
ゴミムシダマシの名前の由来は分からないが、この虫の名前を聞くと嫌な事を思い出す。

とあるクリスマスに、自分へのプレゼントとして、パタゴニアのジャケット(35000円)をヤフーオークションで購入しようとしたのだが、まんまと振り込め詐欺に合ってしまった。

そう。自分は騙されたのだ。

騙された。

ゴミムシダマシ「ダマシ」の部分で、悲しいクリスマスを思い出したよ。。。
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井戸を後にし、目的地の側の小さな村に到着。

砂漠の牛飼い。

村人からバッタ情報収集。
これ、重要です。ロープレの経験がここアフリカで生きる。

ドラクエファイナルファンタジーどうもありがとう。)


ここから20km離れた地点でもバッタが発生しているとの情報を得た。
まずは、最初の目的地に行ってみることに。




先ほどからの風景となんら変わり映えしない目的地に辿り着く。





ん?



ここ?

え?バッタいないんですけど・・・



辺りをくまなく探すもいない。。。

2km歩いてようやく一匹確保。

おーぅ。片道300kmかけてきていないって。。。

3m歩いて5匹だ?


いねーーし。

とりあえず、途方に暮れてみる



夕焼けがキレイだなぁ




もう日も暮れてきたので、帰るのめんどくさいので、ホテルに泊まることに。


今夜は、小高い砂丘の上にあるホテルにチェックインです。


寝室。

どーよ。この草原ビュー。
地平線の彼方まで一望できますよ。


このホテルは料金無料で、無限の広さを誇る客室。
急な宿泊にも対応してくれるのが魅力の一つだ。


天気がいいので、テントも張らず、そのまま「The 野宿」


砂丘の下で野牛がモウモウとうるさいのが気になる。



ティジャニがスパゲティを茹でてる間にウロウロと徘徊。


ここで砂漠でのフィールドワークの注意事項を一つ。
料理中はライトは使ってはいけない。
無数の虫が鍋にインしてくるので、ほぼ暗闇で料理しなければならない。
(次回のミッションでは虫を寄せ付けないライトを準備しよう)



チラっと鍋を照らすと黒い塊が鍋に群がっている。


井戸の周りにいたゴミムシダマシだ。
どうやら匂いに誘われてきたみたいだ。


あまり気にせず、我々も晩餐会。


その間もゴミムシダマシはウロウロ。


もう。分かったっつーに。

そんなに食いたいんだったら、あげるよ。




余ったスパゲティを地面に置いて、御裾分けしてあげた。


あ タダではあげないッスよ。



その傍らに穴(ピットホール)を仕掛けることに。
地表徘徊性の昆虫を採集するのに良く使われる方法なのだが、
普通はプラスチック製のバケツ的な虫が上がってこれないものを埋めてやるんだけど、
ちょうどいいものを持って来ていなかった。

バケツ欲しいけど、砂漠に無いし。。。
仕方がないので、幸いここいらは砂地なため、リアル蟻地獄的な感じになるだろうと幅40cm、深さ40cmほどの落とし穴を仕掛けてみた。


穴の中にエサを仕掛けるとぐだぐだになると思って止めて、傍らにそっと置いといた。



次の日、、、